【「あらし」注釈】
[#注1]距離尺。英米では約3マイル。だいたい4.8km。
[#注2]上半身が女で、下半身が鳥の翼とつめをもった貪欲な怪物。
【「あらし」に関して】
この物語は、The Tales from Shakespeare:Designed for the Use of Young People(若き人々のためのシェークスピア物語)と題して、1807年に出版された本の中の一遍です。この本の著者はCharles&Mary Lamb(C&M.ラム)ですが、下に挙げた本の解説には、THE TEMPESTはMary Lambの執筆となっていたので、作者をMary
Lamb単独にしました。
この翻訳は、旺文社英文学習ライブラリー10「真夏の夜の夢他」(昭和38年3月15日初版発行)より、THE TEMPESTを翻訳したものです。原文が、作者が書いたままだということで、原文に関しては著作権がすでに切れていると判断しました。なお、翻訳の際には上記本についていた対訳および注記を参考にさせていただきました。
一部《》によってルビをふってあります。
【訳者あとがき】
まずはじめに、翻訳に関してkatoktさんに指摘を頂いたことを感謝します。
この作品も、シェイクスピア物語の一遍として執筆されたものです。日本でも有名な作品の1つみたいで、原作の訳も岩波文庫などに存在しています。
しかし、私がこれを訳してみようと思った動機は、この作品が欧米でいろいろ改作されているそうだという情報を得たからです。その議論を一通り読んでみた後で改めて考えてみると、ミランダがプロスペロウの公国奪取の手段にしかすぎない、とか、プロスペロウ=侵略者・シコラックス=先住民・キャリバン=奴隷化された先住民という図式が見えてくるときもあります。
ヨーロッパ人の潜在意識を考察する際のテキストの1つとして、このテンペストの原作にはやはり現代的な意義があると思います。その筋だけでも把握しておくことはやはり大事なのではないでしょうか。
まあ、そんなことを考えなくても、シェイクスピア劇の1つとしても結構楽しめるのではないでしょうか。
2001.1.11
原作:THE TEMPEST(TALES FROM SHAKESPEARE)
原作者:Mary Lamb
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翻訳履歴:2001年1月14日,翻訳初アップ。
2001年2月4日、katoktさんの指摘を反映。正式版へ。
2001年4月12日、プロジェクト杉田玄白正式参加。